付加価値

ビジネスの基本は「安く仕入れて、高く売ること」です。
その差額である利益が付加価値であり、物のやり取りをしないサービス業では、その提供するサービス全体が付加価値となります。

経営者は自社で取り扱う商品・サービスについては生産者(サプライヤー)ですが、一歩会社の外に出てしまえば、他社の商品・サービスを受ける顧客(カスタマー)となります。
私達は、食事をする、買い物をする、旅行に行くなど、日常生活の99%以上をカスタマーの立場で過ごしています。その中で、他社の商品・サービスから得る事はたくさんあり、経営者は常にそれを自社に当てはめて生活をしていく必要があります。

生活の中で、商品やサービスから満足を得ること。反対に不満に思うことがあった場合に、それが自社の顧客に対して、満足を与えられているかどうか、不満を与えていないだろうかといった、指標となります。
どういった時に、自分がその商品・サービス、会社のファンとなり、リピーターとなっているか。自分だけではなく、社員、家族、友人の行動を見聞きすることが、自社の商品・サービスの付加価値を知るマーケティングへと繋がります。

多くの場合、物販に対する満足は”価格の安さ”であり、サービスへの満足は”喜び”であると思います。
”価格の安さ”で大手と勝負しても利益は出ません。Amazonで売っているものを、中小企業がより安く販売したところで、販売数量も売上高も上回ることは出来ません。

それでも、なぜ自分は、Amazonではなく、店に足を運び、商品を購入しているのか。そこに付加価値が隠れています。サービスも同様です。
自社の商品・サービスを一番良く知る経営者は、常に自社の商品・サービスをどうやって売っていくのかを考えなければなりません。

時代の変化、ニーズの変化を生活の中からも感じ取り、それを行動に移す。
それが、経営者と社員の思考の違いです。